9月。新学期がはじまりました。
とはいえ、高校生の娘の補習と部活に追われる短い夏休みはとっくに終わりを告げ、すでに通常モードの学校生活がはじまっているし、大学生の息子も夏季講義やアルバイトで忙しくしており、9月になったからといって特段に変わったこともないわが家の日常。
それでも9月にはいったとたん日ざしはやわらぎ、朝晩の空気ももうすでに夏のそれとは完全にちがうことがはっきりわかるようになりました。
子どもたちが小さかった頃は、あんなに終わるのが待ち遠しかった夏休み。ある年など、夏休み明けに鏡を見たら、明らかに一か月前にはなかった眉間にきざまれた深いシワをみつけたこともありました。
聞くところによると、近所の小学校では夏休み中の登下校の危険リスク回避のため、極力夏休みの登校は減らす傾向なのだとか。昨今の事件や事故のニュースなどから仕方のないことだと感じます。
一方でわが子が楽しませてもらった夏休みならではのプール開放や学習教室、たのしい図書室のイベントなどを思うと、若干のさびしさもわきおこってきます。
そんな感慨にふけっていると、あれ以来ついに消えることのなかった眉間のシワさえも、二度と戻ることのない夏休みの大切な記憶の断片に思えてくるのです。