
光村図書さんの令和2年度発行の教科書、小学校国語の三年生上下巻、四年生上下巻に、子どもたちと一緒に学習をすすめていく仲間の挿絵をたくさん描かせていただきました。
わたしは新学期、国語の教科書をもらうといちばんに挿絵を見て、読み物部分はその日のうちにぜんぶ読んでしまうタイプの子どもでした。

そんなわたしにとって、いつかイラストレーターとして国語の教科書に挿絵を描くことは夢のひとつでもあったので、オファーのメールをいただいたときは、大げさではなくとびはねるほどうれしかったのです。
教科書は、日本のほぼすべての子どもたちが手にとる唯一の本です。
その教科書で、一年を通して一緒に勉強していくキャラクターを描くというこのお仕事は、光栄であると同時に背筋がピンと伸びる責任のあるお仕事でもありました。

三年生と四年生の二学年、各上下巻というイラストの数も膨大で、描いているときは出口の見えない迷路に迷い込んだような気持ちになるときもありましたが、担当編集者さんの真摯で熱のあるご指導のおかげでたのしく描きあげることができました。
教科書には、文部科学省による教科書検定というものがあります。これを通らないと、先生や子どもたちの手にはとどきません。

たくさんの挿絵を描かせてもらった手前、絵のせいで通らなかったらどうしようとどきどきしていたので、「無事検定を通りました」とお知らせいただいたときはほっとしました。
後日お聞きしたところによると、光村図書さんの小学校国語の教科書は、過去一番の採択率になったとか。
編集者さんの熱い思いを感じていたこともあり、とてもうれしかったです。

今回、教科書パンフレットのひとつにイラストも描かせていただきました。
いろんな学年の子どもたちが楽しそうに学ぶようすを、とのことでこんな感じになりました。
さあ、いよいよ4月!子どもたちにあたらしい教科を手にとってもらえる…と思った矢先のコロナ。
子どもたちがクラスメートとともにこの教科書で勉強するのはもう少し先になりそうです。

でも、今の経験はきっとこの先なにかの糧になると信じて待ちましょう。はやく子どもたちにあたり前の日常がもどってきますように。
大きな声では言えませんが、わたしの絵に落書きしてくれる子もいるんだろうなと、それもちょっと楽しみなのです。
※ここにある以外の作品もHPの「教科書・教材」ページに載せていますので、ぜひごらんください。